属人化 or 非属人化

 最近、良く考えるテーマの一つに仕事は属人化しているのが良い状況のなのか、それとも非属人化が良い状況なのかということをよく考えます。

 

私のスタンスとしては、非属人化するのが良いと考えています。会社員という立場上、労働力を提供しているという立ち位置から考えると、属人化してしまうと経験や知見がその人に帰属してしまい、その人が辞めたあるいは移動したときなどに、再び最初から経験や知見を会社に積ませなければならない状況になるからです。会社としてはマイナスだと考えています。

 

ずっと上記の考えで仕事をしてきましたが、属人化というのも認めていかなければならないのかなと思っています。非属人化の方針で仕事を進めていましたが、必ずしも非属人化でうまくいかないところもあります。例えば、非属人化を進めると、ITだと手順書を用意したり、離着人のメンバーに教授するコストが高くなったり、責任感が希薄化したり、仕事の表面的な所しか理解しようとしなくなったりします。それよりは、属人化して責任感を持たせ緊張感を持たせ仕事に対する愛着を持たせて仕事をした方がうまくいっているような場面も見受けられるからです。

 

また、仕事が属人化すると、個人、会社という観点で見たときに、会社はその属人化したスキルあるいは仕事を行っている人を簡単に解雇ができなくなります。個人としては自分自身を守ることにつながります。そんな中で非属人化を進めるとしても、会社にはインセンティブがあるけれど、個人にはインセンティブがない状況で、非属人化を進めるのは非常に不自然な動きなのかなとも思いました。

 

会社、企業という得たいの知れない組織体に対して、対抗する手段の一つが属人化なのかもしれません。