企業のデジタル化はなぜ遅れているのか

企業のデジタル化が最近ネット記事やビジネス雑誌などで騒がれ続けています。通称、デジタルトランスフォーメーション(ここではDXと呼びます。)

 

ここでは、企業はなぜデジタル化は遅れているのかについて考えていきます。この質問を考えていくうえで前提があります。それは、2つあります。1つは企業はデジタル化をしなければならない。2つ目は企業のデジタル化が遅れているです。

 

まずは1つ目の企業はなぜデジタル化をしなければならないのかについて考えていきます。企業がデジタル化をしなければならない背景としては、企業の収益の源泉がデジタル化されたものから得られている傾向が増えているからです。例えば、一番わかりやすい例では街の本屋は対面で数少ない本を売って利益を20年前はあげていたと思います。Amazonの登場で街の本屋は淘汰されています。Amazonのビジネスモデルはインターネット経由で顧客が品物を注文し、倉庫から直接、既存の運搬インフラを使って配送していることです。この例のようにデジタルを利用して収益を得ている構造に変化してきているのが最近の現状です。企業というのは収益を追求する機能体のため、収益をより得られやすいデジタル化へ流れています。

 

2つ目は、企業はデジタル化が遅れている。これは何を持ってデジタル化が遅れていると言っているのでしょうか。おそらく日系企業においては、グローバルで収益を見たときに30年前はグローバルランキングに日系企業が複数含まれていましたが、今はTOYOTAなど1社だけになってしまった現状があります。なぜ1社だけになってしまったかを考えたときに、デジタル化が遅れているというのが原因と考えた、あるいは、グローバル30以内にランキングする企業の割合で、デジタル化あるいはインターネット系企業が多くランキングされていることなどから企業がデジタル化が遅れていると判断されたのではないかと思います。

 

上記の前提を整理したうえで、企業のデジタル化がなぜ遅れたのかを考えますと、2つ主な背景があります。

 

1つは、既存企業がデジタル化する流れを企業内に醸成できなかったのではないかと思います。日本人の資質として、既存踏襲や既成事実を少し変更することは得意だが180度変更するということが苦手というのがあるからです。デジタル化を行うには、ガラリと変える、180度変えるという意識を持って遂行していくのが常道なのに出来なかった。だからデジタル化の流れを醸成できずに、企業はデジタルに遅れたのではないかと思います。

 

2つ目は、言語が英語ではないからだと考えています。デジタル化には最新の知見が必要であり、世界の情報量の大多数が英語で作られています。その英語に直接アクセスすることができる国と翻訳を通じて日本語でアクセスしなければならない国を考えたときにスピードは、前者の直接英語にアクセスしなければならない国の方が早いです。そんな国の方がファーストムーブアドバンテージを生かして、仕組み作りを速めて、市場を占有してしまうから、企業のデジタル化が遅れているのではないかと思います。

 

よって、以上を整理しますと、企業のデジタル化が遅れているのは、既存企業がデジタル化する流れを企業内に醸成できなかったことと、言語が英語ではないからです。

 

このような環境で、企業がデジタル化を手っ取り早く推進するには、一から企業を作り、社内言語を英語化するのが早いのではないかと思います。